ぶらうにが語る映画と読書の備忘録

お前は何様なんだ!という批判は当然です。


エッセイ / 超一流 プロ野球大論

★★★★★

野村克也、江本孟紀の師弟による最後の対談集。

晩年のノムさんの著書は内容が被るものも多かったため、ここにきて新しい主張やエピソードを求めようとは思わない。

それよりも二人の著書を初期から読み続けているファンの一人としては、二人の師弟関係が因縁浅からぬものと知っているからこその心温まる憎まれ口の応酬を期待した。

期待通りの内容だった。

ノムさんの『江本が可愛くてしかたない』のに素直になれない言葉のやり取り。

エモやんのサッチーを亡くしたあと弱りきったノムさんに思い出の数々を振る気遣い。

温もりに溢れた最晩年の名対談集だった。

以前、ノムさんが野村再生工場に触れた著書の中で唯一太字のゴシック体で『野村再生工場の最高傑作は江本孟紀である』と記されているのを見て、エモやんはどれだけ嬉しかったことだろうと想像したことを思い出した。

あとがきでのエモやんの寂しそうな文章からもどれだけノムさんを慕っていたのかが伺われる。

多くの野村の弟子の中で野村に面と向かって苦言を呈することができた唯一の弟子。

やっぱり、ノムさんにとって江本孟紀は特別だったと分かる名対談だった。

野球論、組織論などを超えて人間くさい二人の思い出話が心地良かった。

0
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。