ぶらうにが語る映画と読書の備忘録

お前は何様なんだ!という批判は当然です。


邦画 / 老後の資金がありません!

★★★☆☆

天海祐希が家計に苦しむ主婦を演じるコメディ。

予告編程度の予備知識しかなかったのだが、もっとドタバタした喜劇を想像していたのだが、意外にも丁寧に作られた喜劇で得をしたような気になった。

家計を預かる主婦の身に義父の葬式から始まる数々の出費イベント。定番とも言える各イベントは誰にも降りかかるものであり、他人事ではないため、嫌でも物語に引き込まれる。じぶんに置き換えてみると、ちょっと嫌になる。

その辺りの不幸をコメディとして成立させている脚本は、よく整理されていると思う。

ただ、どうにも演出が古臭く、豪華とも言える俳優陣を持て余している感が強かった。しかし、この映画のターゲットを壮年層にしていることは明らかなので、分かり易さを優先したのかもしれない。

主演の天海祐希はシリアス演技は全く駄目な女優だが、喜劇になると本当に活き活きとしている。

姑役の草笛光子は大御所らしい落ち着いた演技が際立っていた。個人的にはこの演技ならば、日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞でも良かったのではないか。年齢的にも最後のチャンスだと思うし、無粋なことをしたもんだ。

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