ノンフィクション / 週刊プレイボーイのプロレス

★★☆☆☆
週刊プレイボーイで連載されたプロレスラーのインタビュー集。
時期的には、馬場や鶴田が鬼籍に入った頃のものである。
全体的な印象としては、インタビューの質にかなりバラツキがあるということ。一言で言えば、『浮ついた印象』が強く残る。
インタビュー自体の質問内容や企画自体は、とてもよく練られていると思う。浮ついているのは、文体である。これでこの本は、かなり損をしている。
とにかく文体が幼いに尽きる。週刊プレイボーイという媒体ということで仕方のない部分もあるのかもしれないが、あまりにも勿体ないと感じた。
個人的に印象に残ったのは、前田日明という男の筋の通り方と言葉選びのセンス。天龍源一郎の覚悟。スタン・ハンセンの誠実なプロレス感。そして、幻のBI砲対談。
この文体でなければ、最高の読後感だったと思う。惜しい。
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