邦画 / とんび

★★☆☆☆
重松清の原作小説でテレビドラマ化もされた。テレビ版がとても良くできていて、どうしても比較してしまう。
連続ドラマと比べると尺の長さが異なるため、映画版はダイジェスト感が強まるのは否めない。
短気で一本気な父親と母親を不慮の事故で失った息子との人情劇なのだが、要所々々で泣かせてくる。
率直に言えば、テレビ版の方が尺を充分に費やした分、泣かせ要素は豊富である。一度、あれだけ丁寧に伝えたテレビ版の後に公開された映画版は不利な状況下でよく頑張っている方だと思う。
阿部寛が演じる父親が強烈だったからであり、その点キャスティングが巧みだった。逆に言うと、阿部寛がいなかったら凡庸な出来になっていただろう。
個人的な感想としては、テレビ版を強く薦めたい。映画版以上に泣かせにかかってくる。
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