エッセイ / 心の野球
★★★★☆
努力、試練の克服、感謝、プロ意識、プロセスなどといった章立てで、桑田真澄の野球観と人生観を綴った内容。
その全てに共通するものは『己を律する』ということ。
自らを強く律する姿勢は脱帽ものなのだが、何か違和感も伴う。
それは『ちょっと真似出来ないなぁ』という距離感。
桑田真澄の優等生的、聖人君子的な主張の数々は一般人にとってレベルが高すぎないだろうか。
終始、穏やかな口調で切々と語るため、余計にギャップを感じた。
理論派の桑田真澄が指導者になる姿は大いに関心があるが、その高いレベルで形成された人格に周囲がついてこれるのか。
新たな疑問と興味が残った。
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