邦画 / パパはわるものチャンピオン
★★★☆☆
敬愛するプロレスラー棚橋弘至が主演するプロレスムービー。
父親が大好きな小学生、祥太はある日、自分の父親が悪役レスラー、ゴキブリマスクであることをと知り、ショックを受ける。父子の絆の行方は。
新日本プロレス全面協力により、主要人物、カメオ出演含めて、プロレスラーがそこかしこに出演している。
それだけでもプロレスファンとしては見応えがある。
試合のシーンや練習シーンも新日本レスラーが演じているため、説得力もある。
しかし、実際に会場に足を運んだことがあるファンの立場から見ると、物足りないこと甚だしい。
低予算からだろうが、試合会場がタイトルマッチであるにも関わらず、その辺りの倉庫を会場にしたようで開放感が欠けてしまっている。
当然、観客も少ないため、迫力にも欠ける。
その点を差し引けば、レスラーの生き様、覚悟などなかなか頑張って伝えてくる内容だと思う。
特に父親に理解を示した祥太が『パパを精一杯応援するんだ』と決意したときに妻であり母親である木村佳乃が正しい応援の仕方を教えるシーンなど涙ものである。
主演の棚橋弘至もかつて仮面ライダーの主役候補にあがったぐらいなので安定した演技だった。
個人的には子役の演技がどれも固く感じたのだが、これは好みの問題かもしれない。
最後に。
ギンバエマスク演じたレスラー、田口隆祐の突出した名演技には驚くばかりであった。
引退後は、ぜひ役者の道に進んでもらいたくなるぐらいレスラーらしくなかった。
プロレスファンには細かいところで楽しませてくれる佳作かもしれないが、興味のない人にはVシネマぐらいにしか感じないかもしれない。
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