ぶらうにが語る映画と読書の備忘録

お前は何様なんだ!という批判は当然です。


漫画 / ナムジ −大國主−

★★★★★

安彦良和が描く古事記を題材にした大河物語。

スサノオの娘婿であるオオクニヌシを主人公とした倭国争乱を描いている。

安彦良和による大胆な仮説や物語構成で非常に読み応えがある。

作者自身のあとがきからも推察できるが、相当に日本古代史について調べ上げ、考察した結果を昇華させた傑作。

本来、記紀には記されていない邪馬台国をも絡ませているが、漫画におけるフィクションで終わらず、作者独自の解釈による『大胆な仮説』として成立している。

古代史だからこそフィクションの入る隙間が大いにあるし、決して専門家ではない安彦良和が大胆な仮説を展開する余地がある。

それが古代史の一番の魅力だろう。

実際、その後、安彦良和は古代史をテーマにした快作を数々発表している。

氏のライフワークであることは間違いない。

全5巻。

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