邦画 / アマルフィ 女神の報酬
★★☆☆☆
織田裕二主演のサスペンス。
オールイタリアロケで制作費も桁違い。
淡い期待を持ちながら観た。
この映画は、とにかく織田裕二のカッコ良さを楽しむのが正しい。
『踊る』シリーズのようなコミカルな演技もできれば、本作のようにシリアスな演技も卒なくこなす織田裕二の俳優としての底力を感じる。
その反面、物語としては凄く中途半端である。
ヒロインである天海祐希の娘がローマで誘拐され、その事件解決に奔走する外交官役の織田裕二。
あのカッコ良さがあれば、もっと困難な状況が欲しい。
一つ一つの展開があっさりし過ぎて、盛り上がりに大きく欠ける。
その最たるものが、ラストにおけるテロ主犯との対決シーン。いや、対決と言うには、あまりに淡泊な締め括りである。
織田裕二がとても上手くカッコいい外交官を演じていただけに本当に惜しい。
海外ロケを売りにした邦画にありがちなロケ負けもしていないし、テンポも割と良い。
主人公も水準以上のカッコ良さである。
しかし、あのオチで事件解決はあまりにも拍子抜けであった。
最後に天海祐希にはシリアスな演技を求めては駄目なようだ。
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