漫画 / ウメ星デンカ
★★★★★
二人に分かれる前の藤子不二雄の傑作生活ギャグ。
Kindle化されているのを見つけてしまい、何十年ぶりかに読んだ。
爆発してしまったウメ星からやってきた王様、お妃、デンカの王族一家が地球人の一家に居候する。あとから合流する侍従のベニショーガ、横柄なお手伝いロボットのゴンスケなどを交え、異文化交流の生活ギャグ漫画。
藤本弘先生曰く、非常に乗り気で挑んだにも関わらず、短期連載で終わってしまったとのこと。
実際、読んでみると非常に面白い。なぜ、不人気だったのか不思議でしょうがない。
傑作『21エモン』も人気がなかったという。
こういったノンビリした漫画は、おそらくは今の世情では難しいのだろうと思う。
それは当時の生活サイクルに余裕があり、読み手にも過剰な情報量がないからこそ、受け入れる土壌があったのだろう。
そういった経緯を経て、今の漫画文化を享受することができたのは私たち世代の僥倖と言える。
そんなセンチメンタルな気持ちになった牧歌的な佳作である。
しかし、なんでヒットしなかったんだろうなぁ。
Kinndleで全3巻。
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