エッセイ / プロ野球激闘史
★☆☆☆☆
ヤクルト、西武の監督で日本一になった広岡達朗のプロ野球エッセイ。
まず言わずにいられないのが、この野球人の人格の欠如である。
自分と同年代の野球こそが最高峰という時代遅れと頑迷固陋さ。
自分の意見こそが真実という立場には、謙虚さが微塵もなく、視野の狭さばかりが鼻につく内容だった。
手柄は全て自分のもの。手落ちは全て周囲のせい。その主張に自分が気づけていない点は、哀れささえ感じる。
自分以降のプロ野球は、発展も進化もないとでも言いたいのだろうか。
激闘史と銘打ちながら、昭和中期の選手ばかりで令和の時代にどれだけの野球ファンに響くと思ったのだろうか。
古臭さ満載の論調の中で『私が言うのだから間違いない』と言い切る図々しさに閉口である。
日本一を経験している監督だが、よほど周囲に優秀なブレーンが揃っていたのだろう。
OBにも上司にも友人にも持ちたくない。
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