洋画 / プラダを着た悪魔
★★★★★
アン・ハサウェイの役は、一昔前だとジュリア・ロバーツが演じていたんだろう。
いい意味で『プリティウーマン』の焼き直しに感じたし、それはそれでいいと思う。
ただ『プリティウーマン』が娼婦から淑女への転身を見事に対比として描いていたのに対し、この作品のアン・ハサウェイは最初から最後まで華があり過ぎる。
野暮ったい姉ちゃんとしてファッション誌の面接に現れても隠せない美人オーラ。
この点は『プリティウーマン』の演出が素晴らし過ぎたということか。
笑顔が魅力的という点や、小さなサクセスストーリーという点でも共通項は多い。
しかし、『プリティウーマン』との大きな相違点は、メリル・ストリープである。
ささやくような話し方で凄みを出す演技に脱帽である。
最後まで変にいい人にならなかったのも凄くいい。
メリル・ストリープが出演していなかったら、『アン・ハサウェイ、可愛かったね』で終わっていたかもしれないと考えると、改めて凄い女優である。だてにハリウッドで生き残っているわけではないのだ。
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